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カンボジア通信 |
2004年8月28日 |
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22 精力のつく酒 |
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織物見学を終え、コー=ダイ観光の続きへ出かけた。次の目的はスラー=ソーの購入だ。
スラー=ソーは米で作られるカンボジアの地酒で、やや白濁している。体感アルコール度数は20度くらいだ。「体感」と書いた理由は、村や市場などで量り売りされているものを買って飲んだり、屋台の一杯飲み屋でたしなんだことがあるだけで、商品化されたもの(たぶんない)を見たことがないからだ。僕はこれをちょっと買って第2回カンボジア勉強会の参加者の方々に少しずつ味わってもらおうと企んでいた。これが今回の訪カのもうひとつの目的だった。モトドップの兄ちゃんによると、コー=ダイにもスラーソーを売っているところがあるとのことなので、そこへ連れていってもらう。
織物の村からモトで数分のところにその店はあった。ニッパヤシ葺きの屋根と土壁の店のなかにはビールの入った段ボールが積まれ、その横にスラー=ソーがある。おそらくここは村の酒屋なのだろう。スラー=ソーは日本で梅酒を作るときによく使われる容器とそっくりのものに入れられている。そのすぐ横には果物を漬け込んだもの(スラー=プラエチュー)、ぶつ切りにしたヘビを漬け込んだもの、うっすらと赤みがかっているものが並べられている。果物やヘビを漬け込んだものがあるということは友人から聞いていたが、赤みがかっているものの存在は知らなかったので好奇心を刺激された。いったいどんな酒なのだろうと思慮をめぐらせていたところ、容器に「夜の営みはこれでOK」みたいなイラストの描かれたシールが張ってあることに気づいた。なるほど、この酒を飲むと精力がつくといいたいんだな。わかりやすいぞ! カンボジア人。
念のため、「夜の営みはこれでOK」を指差して、これは何かと尋ねてみる。酒屋のおじちゃんはうっすら笑みを浮かべ、僕が想像していたとおりの答えを返し、「どうだ?」とすすめてくる。「どうだ?」といわれても、夜の営みをともにする相手はいない。ひとりで精力をつけてもしんどいだけだろう。だが、カンボジア人が精力がつくといっている酒の味、そしてその酒には果たして本当に「効果」があるのかどうか、それを知りたい。そこで、ちょっと試飲させてもらうことにし、小さなグラスに少しだけ入れてもらう。
とくになんとも評価できない味(具体的にどんなだったかは忘れてしまった)だったので「おおー」というと、「効いた」と勘違いされたのか、モトドップの兄ちゃんと酒屋のおじちゃんがでかい声を出して笑い、「買っていけ」と勧めてくる。スラー=ソーを買うために日本から空のペットボトルを持って来たのだが、ひとつしか用意してこなかったので、赤い酒は諦めることにし、スラー=ソーだけ購入した。残念だったような、これでよかったような……。
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