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カンボジア通信 |
2005年5月31日 |
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10 バイヨンビール+クローイチュマーの夜 |
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ビールが飲みたくなったので、近所にあるいつもの雑貨屋に買いに行った。個人的にはタイガーが好みなのだが、タイガーは1本2800リエル(4100リエル=約1米ドル、2005年6月現在)と高いため、僕の今の経済状況では日常的に飲めるビールではない。そこで国産のアンコールビール(1本1800リエル)を買おうと思ったのだが、V兄さんが「アンコールよりバイヨンのほうが好きだ」と言っていたのを思い出し、バイヨンを6本買って帰ることにした。なぜV兄さんの好みを反映させたかというと、カンボジアでは食べ物や飲み物を買う時、家族の分も買って帰るのが一般的だからだ。この習慣が身につく前、近所の市場でワップルを食べてから帰り、そのことを姉さんに話したところ、 「私も食べたかったのになんで買ってきてくれなかったのよ」 とブーブーいわれたり、近所の屋台でサトウキビジュースを買い、家に持って帰って飲んでいたところ、 「まあ、自分の分しか買ってこないなんてケチねえ」 といわれたものだ。ま、ちょうどあまり持ち金がなかったという事情もある(アンコールよりバイヨンのほうが安い)。 さて、この店ではバイヨン(約350ml)を1本1500リエルで売っている。バイヨンは安いけれど味が薄く発泡酒のようなので僕は好きではない。ただ、ビールとしてではなくある種の炭酸飲料と考えて飲めばまあまあ楽しめる。そこでクローイチュマーを絞って飲むことにした。クローイチュマーとはレモンとそっくりの味がするライムくらいの大きさの柑橘類で、IFLの先生の説明によるとレモンの一種だ。 とはいえ、時間はもう午後6時半。市場はもう閉まっているし、家から比較的近いスーパーマーケットのラッキーでクローイチュマーを買うと4個で2000リエルと高い(市場では通常1個100リエル、つまり5倍の価格)。どうしたものかとしばらく考えた結果、近くの焼き肉ビアレストランで譲ってもらうことにした。この手の類の店では、焼き肉や焼きエビなどのタレにクローイチュマーを使うため、必ず用意していることは知っている。売ってくれるかどうかはわからなかったが、融通の効くカンボジア人のことだ、きっと大丈夫だろうと楽観しながら車整理係のお兄ちゃんに尋ねてみた。 「クローイチュマーが欲しいんだけれど、売ってもらえない?」 「クローイチュマー? ダメだ、売れないよ」 僕の楽観はお兄ちゃんの一言であっけなく崩れた。まいったなあ、どうすっかなあと考えていた僕の顔を見て、兄ちゃんが続けて言う。 「この道をちょっと行ったところ、あそこにAnchorの看板が見えるだろ? あそこに飲み屋があるからそこで『売ってくれませんか?』って聞いてみなよ。」 ほう、ここではダメだけどあっちの飲み屋なら売ってもらえるかもしれないのか。さっそく行って店員のお姉さんに聞いてみると「いいよ」という返事が返ってくる。しかも値段は1個100リエル、つまり市場で売られている価格と同じだ。うーん、良心的だね。今度、夕方以降にクローイチュマーを切らしたらまたお世話になるよ。
バイヨン+クローイチュマーはさっぱりした味で、ビールとしてではなくひとつのアルコール飲料として楽しめた。カンボジア人はビールにクローイチュマーを搾ったりしないのか、V兄さんは僕が搾っているのを不思議そうに見ながら 「何をしているんだ?」 と聞く。説明した後、V兄さんが味見したいというのでグラスを渡すと、 「あまりうまくないが、クローイチュマーが入っているので健康にはいいだろうね」 と一言。 |
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井伊誠のブログ「カンボジア通信」はこちら>>> http://cambodia.blogtribe.org/ |
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